補綴治療
Prosthodontics
歯冠修復について
(保険・自費)
歯冠修復とは、いわゆるむし歯で歯牙に穴があいてしまった時に歯を補う部分的な詰め物・被せ物で、形を修復し咬めるようにする治療です。
保険治療で詰め物・被せ物に使う材料は、金属やコンポジットレジン(合成樹脂)となります。
自費治療で使う材料は、セラミックやハイブリッドセラミックなどがあります。保険治療の詰め物に比べ、審美性に優れています。
保険適用:
金銀パラジウム合金(銀歯)
一般的に「銀歯」と呼ばれ、保険適用の歯科治療に使われています。金銀パラジウム合金は金属なので強度が高く、かみ合わせの力が強いところでも使えるのがメリットです。一方で入れる箇所によっては審美面に問題が生じることもあります。
保険適用:コンポジットレジン
(合成樹脂)
コンポジットレジンはセラミックの粒子と合成樹脂を合わせているのが特徴です。審美性に優れていて、金属アレルギーのリスクもないことから現在多くの方々の治療に役立っています。
自費診療:
オールセラミック
全てセラミックでできている被せ物です。他の歯との色調調整を細かく行え、天然歯の色合いに近づけることが可能です。また汚れが付きにくく、劣化も生じにくいことから、むし歯の再発を防ぐ効果も期待できます。
- 治療期間
- 10日前後
- 治療回数
- 2回~3回
- 費用
- 1歯 93,500円(税込み)
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Meritメリット
- 天然歯のように透明感があり、自然な色合いを再現できる。
- 金属アレルギーの心配がない。
- 耐久性があり、摩耗しにくい。
- 加工しやすい素材のため、精密さにこだわった治療ができる。
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Demeritデメリット
- 自費診療になるため、保険診療に比べ費用がかかる。
- 奥歯のように噛む力が特に強い歯には使用が難しい。
自費診療:
ハイブリッドセラミック
セラミックと歯科用プラスチックであるレジンを混ぜ合わせた素材です。オールセラミックには審美性の面で劣りますが、リーズナブルでありながら、白く美しいお口もとを演出できます。
- 治療期間
- 2~4週間
- 治療回数
- 2回~4回
- 費用
- 1歯 93,500円(税込み)
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Meritメリット
- オールセラミッククラウンなどと比べ、比較的コストは抑えられる。
- 金属アレルギーの心配がない。
- 二次的なむし歯のリスクが減少する。
- 汚れが付きにくい特性がある。
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Demeritデメリット
- 自費診療になるため、保険診療に比べ費用がかかる。
- 長期的な使用で、歯がすり減る恐れがある。
ブリッジについて
(保険・自費)
ブリッジとは、名前の通り、抜けた歯の前後を削り、橋のようにつなげる方法です。
抜歯をすると、歯と歯の間に隙間ができます。そのままにしておくとかみ合わせが悪くなったり、抜歯した方では噛みづらいため、反対側ばかりで物を噛むようになり、筋肉のバランスが崩れてしまいます。
ブリッジは保険で適用される条件があります。
詳しくはお問い合わせください。
- 費用
- 欠損した本数により、金額が変動します。
本数が多くなればなるほど、費用は高くなっていきます。
また保険適用か自費診療科によっても大きく費用は変わってきますので、患者様のご予算ご要望に応じてご提案させていただきます。
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Meritメリット
- 保険適用できる場合があり、費用を抑えられる
- 治療期間が短く、比較的早く噛めるようになる
- 固定式なので、違和感やズレの心配が少なく、天然歯に近い感覚で噛める
- 保険適用外の素材を選べば、より自然な見た目を実現できる
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Demeritデメリット
- 健康な歯を削る必要があるため、歯への負担が大きくなる
- 土台となる歯の状態によっては、ブリッジ治療ができない場合がある
自費診療:
メタルボンドブリッジ
内側が金属、外から見える部分にセラミックを取り付けています。金属が使われているので耐久性がありつつ、セラミックも使われていることから天然歯に近い見た目を作り出せます。一方で金属アレルギーの患者さんには適さない素材です。
- 治療期間
- 10日前後
- 治療回数
- 2回~3回
- 費用
- 1歯 93,500円(税込み)
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Meritメリット
- 見た目の変色に強い。
- 内冠が丈夫なため、前歯・臼歯どちらでも使用できる。
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Demeritデメリット
- 自費診療になるため、保険診療に比べ費用がかかる。
- 金属アレルギーを起こす可能性がある。
入れ歯について
(保険・自費)
歯を失うことは、食事や会話など、日常生活に大きな影響を与えます。しかし、入れ歯治療によって、以前のような生活と笑顔を取り戻すことが可能です。
入れ歯には、保険適用のものと自費診療のものがあります。保険適用の入れ歯は費用を抑えられますが、金属のバネが目立つ、装着感が劣るなどのデメリットがあります。一方、自費診療の入れ歯は、審美性や装着感に優れていますが、費用が高額になります。
当院では、患者様一人ひとりのご要望やお口の状態、ご予算に合わせて、適切な入れ歯をご提案いたします。
入れ歯の種類
部分入れ歯
部分入れ歯は、残っている歯と歯の間にバネをかける入れ歯です。バネのかかる部分を少し削り、装着します。
歯を多く削る必要がありません(バネのかかる部分は少し削る)が、異物感があり、噛み心地が悪い、バネが見える、などが欠点です。
最近ではバネのない部分入れ歯もあります。
総入れ歯
歯が一本も残っていない場合、総入れ歯となります。総入れ歯には保険適用の総入れ歯、自費となる金属床義歯、シリコン義歯、アタッチメント義歯など様々な種類があります。
どれが一番自分に合うのかは、医師にご相談ください。
保険適用と自費の入れ歯の違い
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保険の入れ歯
- 保険適用のため費用負担が少ない
- 使用できる素材が限られている(プラスチック)
- 変色したり破損する可能性がある
- 分厚いため、温度が伝わりにくく違和感がある
- 比較的短期間で製作が可能
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自費の入れ歯
- 自費診療になるため、保険診療に比べ費用がかかる。
- 症例にあった素材で製作可能
- プラスチックに比べ、熱伝導率が高く、美味しく感じられる
- 自然に近い見た目で製作可能
- 経年劣化で変色・変化しにくい素材が使用可能
保険適用と自費の入れ歯の種類
保険適用:レジン床義歯
保険適用のプラスチック製の入れ歯は、費用を抑えつつ短期間で製作できるというメリットがあります。修理や調整が容易で、ほとんどの症例に対応できるため、幅広い方にご利用いただけます。しかし、耐久性が低く破損しやすい、厚みがあるため装着感が劣る、温度を感じにくい、汚れや臭いがつきやすいといったデメリットも存在します。部分入れ歯の場合は、金属のバネが目立つという点も考慮が必要です。
自費診療:金属床義歯
金属床義歯とは、歯ぐきなどの粘膜に触れる床部分が金属で作られている入れ歯です。金属なのでレジンに比べて強度があり、長期間の使用でも壊れにくい傾向があります。また、食べ物や飲み物の温度が伝わりやすいのも好評です。
- 治療期間
- 3週~5週間
- 治療回数
- 5~6回程度
- 費用
- 180,000円~
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Meritメリット
- 保険診療のプラスチック(レジン)より頑丈で、薄く加工できる。
- 金属を土台に使うため、頑丈な義歯を作製でき、しっかり噛める。
- 金属から熱が伝わり、患者さんが味覚を感じやすくなることで、より食事を楽しめるようになる。
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Demeritデメリット
- 自費診療になるため、保険診療に比べ費用がかかる。
- 金属アレルギーをお持ちの患者さんは使用できない可能性がある。
自費診療:
ノンクラスプデンチャー
ノンクラスプデンチャーは、バネ部分が金属ではなく、歯ぐきの色に近い歯科用の樹脂で作られている入れ歯です。従来の入れ歯のようにバネが目立たないので、装着しても見た目が自然です。また、金属を一切使用しないことから、金属アレルギーをお持ちの患者さんでも、安心してご利用いただけます。
- 治療回数
- 2~5回
- 費用
- 2本欠損時 82,500円(税込)
※その後、1歯増えるごとに追加費用6,600円かかります
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Meritメリット
- 金属を使用しないため、金属アレルギーの心配がない。
- 薄く作製することで、使用時の違和感を減らす効果が期待できる。
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Demeritデメリット
- 自費診療になるため、保険診療に比べ費用がかかる。
- 特殊な素材で作製するので、破損した際、次の装置が出来上がるまでお時間をいただく場合がある。